はじめに
鹿児島県は、豊かな大自然に恵まれただけでなく、それと同様に豊富な地下資源にも恵まれた土地柄です。本日は、その中でも特に宝石に焦点を当て、鹿児島県内の様々な場所で見つかる貴重な鉱物について詳しく紹介していきます。宝石探しは、大人から子供まで年齢を問わず楽しめる体験ですし、自然の神秘に触れることができる絶好の機会でもあります。さあ、鹿児島の大地の恵みを存分に堪能しましょう。
金鉱の歴史
鹿児島には、古くから続く金鉱の歴史があります。特に有名なのが、”永遠の金山”と呼ばれる鉱山です。
永遠の金山
この鉱山は1640年に発見され、1659年にはなんと1,868kgもの金が採掘されたと言われています。最盛期は1751年から1830年にかけてで、当時は日本一の金の産地となっていました。
現在でも、この地域には”花岡金山”と呼ばれる金鉱山が稼働しており、年間約6トンもの金を産出しているのです。この金鉱山の鉱石には、1トン当たり約30gもの金が含まれているとか。まさに”永遠の金山”と呼ばれるに相応しい、豊かな産出量です。
金鉱脈とその魅力
金鉱山で見られる金鉱脈には、他にも様々な魅力的な鉱物が伴っています。例えば、水晶やメノウなどの宝石が発見されることも少なくありません。宝石探しの醍醐味は、まさにこうした思わぬ出会いにあるのかもしれません。
訪れた際は、トロッコに乗って鉱道の見学を楽しむのも一興でしょう。金鉱石がつまった鉱車や、細い金鉱脈の様子を肌で感じられる絶好の機会です。自然の造形美を堪能しながら、宝石探しの魅力に浸れるでしょう。
家族で石ひろい
鹿児島での宝石探しは、家族で楽しめる絶好のレジャーでもあります。筆者の家族も、長男の「宝石探しに行きたい」との一言から、石ひろいに出かけたことがあります。
串木野金山での冒険
まずは、串木野金山に行ってみました。しかし、夏の暑さに30分ほどで撤収となってしまいました。それでも、白雲母と黒雲母らしき石を見つけることができたそうです。
金鉱山での探索は、熱中すればするほど思わぬ発見があるかもしれません。撤収が早くなってしまった串木野金山にも、もしかすると宝物が眠っていたのかもしれませんね。
五色浜の化石と石ころ
次の日は、阿久根市の五色浜に行ったそうです。ここは、ジュラ紀の化石も見つかる、鹿児島県内で最も古い地層の石ころの海岸なのだとか。
赤や緑、黄色など、五色浜の石は様々な色合いを見せます。それらは深海の堆積岩のチャートだそうで、ハートの形の可愛らしい石ころも見つかったそうです。透明がかった石は石英かもしれません。石の図鑑を片手に、自由研究に向けて石を集めるのも面白そうですね。
主要鉱山の探査
鹿児島には、金や銀、錫などの宝石を産出していた鉱山が数多く存在しています。筆者は師匠と共に、県内の主要な鉱山を調査してきました。
岩平鉱山と錫山鉱山
今回の調査では、指宿市の岩平鉱山と錫山鉱山を訪れました。ズリ跡や坑口、発電機設置跡などを確認することができました。
こうした鉱山跡地を探索することで、かつての採掘活動の実態や、その地域の地質状況を知ることができます。新たな発見を求めて、宝石探しの対象地を見つける手がかりにもなるでしょう。
調査の魅力
鹿児島には、まだ発見されていない宝石の鉱床が眠っている可能性があります。未知なる鉱物に出会えるかもしれない、そんなワクワク感が鉱山調査の醍醐味なのです。
自然の造形美を楽しみながら、宝石探しに勤しむ。そんな体験ができるのが、鹿児島の大きな魅力だと言えるでしょう。今後も鉱山調査を続け、新たな発見につなげていきたいものです。
オリビンと水晶
鹿児島で見つかる代表的な宝石には、オリビンと水晶が挙げられます。いずれも大変珍しく、神秘的な存在感を放つ鉱物なのです。
神秘的なオリビン
指宿市の西大山駅近くにある川尻海岸では、天然のオリビン(かんらん石)が採取できます。このオリビンは、約2,000年以上前の産物で、地球内部や宇宙物質にも関連する神秘的な鉱物なのだとか。
1mm~3mmほどの飴色の粒が、そのオリビンです。火山豆石や桜島の噴出物など、周りの風景とも相まって、まるで別世界からの産物のようですね。自然の恵みを身近に感じられる絶好のスポットと言えるでしょう。
ハート型の水晶
一方、水晶は地球の歴史と深い関わりがあり、その形成過程は非常に興味深いものです。最近では、日本式同輻水晶が注目を集めています。
この水晶は、二つの結晶が約85度で結合した珍しい形状をしており、まさに”ハート型の可愛い水晶”なのです。鹿児島県の天然記念物にも指定されている、かけがえのない存在といえるでしょう。鹿児島の大自然の中で、こうした希少な水晶を探し当てることができれば、何ともワクワクする体験になることでしょう。
まとめ
鹿児島県は、まさに宝石探しの宝庫と言えます。金鉱の歴史、家族で楽しむ石ひろい、未知の宝石を求めた鉱山調査、そして神秘的なオリビンや水晶など、様々な魅力に溢れています。
宝石探しを通じて、大自然の恵みに触れ、その奥深い造形美を体感できるのです。自然の神秘に魅了されながら、新たな発見を求めて探索を重ねる。鹿児島でしか味わえない、そんな特別な体験をぜひお楽しみください。
よくある質問
鹿児島県でどのような宝石が見つかるのですか?
鹿児島県では、金鉱、水晶、オリビンなど、様々な宝石が見つかります。特に有名なのが、”永遠の金山”と呼ばれる金鉱山や、神秘的なオリビン、ハート型の水晶などです。自然の造形美を感じながら、新たな発見を求めて探索することができます。
宝石探しはどのように楽しめますか?
宝石探しは、大人から子供まで幅広い世代で楽しめる体験です。家族で串木野金山や五色浜に行って石ひろいを楽しんだり、鉱山跡地の調査を通して未知の宝石を発見する可能性があります。自然の恵みに触れながら、ワクワクする探索を楽しめます。
鹿児島県内の主要な鉱山はどのようなものですか?
鹿児島県には、金、銀、錫などの宝石を産出していた数多くの鉱山が存在しています。調査した岩平鉱山と錫山鉱山では、ズリ跡や坑口、発電機設置跡などを確認することができました。こうした鉱山跡地の探索から、かつての採掘活動の実態や地質状況を知ることができます。
鹿児島で見つかるオリビンや水晶はどのような特徴があるのでしょうか?
オリビンは約2,000年以上前の産物で、地球内部や宇宙物質にも関連する神秘的な鉱物です。一方、日本式同輻水晶は二つの結晶が約85度で結合した珍しい形状をしており、ハート型の可愛らしい水晶として知られています。これらの希少な宝石を探し当てることができれば、大自然の恵みを身近に感じられる体験になるでしょう。
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